2022年(令和4年)4月よりごみ有料化がスタートしました。市によると、制度開始後のごみ排出量を検証したところ、市民の理解と協力により、ごみの減量効果が着実に表れているということです。令和4年度のごみ排出量(家庭系ごみ・事業系ごみ・大型ごみの合計)については、昨年の同時期と比較して、大幅に減少しているとのことです。(市㏋参照)ただ、資源ごみは30%近く増えているようです。
さて、ごみの有料化開始から1年が経過し、ごみ排出量の減少が見える中、今後の課題は「ごみの出し方マナー」や「リバウンド」です。全国の各自治体がごみの有料化後にあげる懸念事項ではごみ有料化の公平性の観点から不適正な投棄、またリバウンドというものがあります。リバウンドとは減量したごみ量が再び元に戻る現象を言います。市が発表している全体のごみ量ではリバウンド現象はまだ見られません。リバウンド防止策は絶えずごみ有料化の事業の目的を市民に理解してもらう事であると思います。
不適正な投棄については住民が頭を抱える問題です。「ごみの分別が悪くいつもごみが残っている」「収集日以外に出す」「通行者の不法投棄が多い」「カラス被害で散乱している」などの問題が寄せられています。こうしたごみ投棄は自治会の住民ボランティアが後片付けをしたり、注意を促したり大変な苦労をします。市をはじめ、各自治会より多くの情報を発信してごみ減量や資源化、不適正な投棄問題の解消のため、周知徹底に取り組む住民のネットワーク構築が今後の重要課題ともいえます。
【戸別収集が今後の課題】
また、戸別分別収集についても各自治会から要望意見が多く寄せられています。ごみの有料化から1年が経過し、その声も高まってきていることから本格的な検討を実施すべきところでしょう。ごみ袋の購入価格についても改めて検証し、考え直す必要がありますね。
課題が多く残り、良い方向へアップデート(更新)すべきことはあります。
全体的に言えるのは、ごみの減量や資源化が、限りある資源を有効に活用することにつながることを再認識し、市の環境のみならず、地球環境を守るという観点からも、今、私たちがなすべきことは何かを考えたときに、一人ひとりが排出するごみに責任を持つことが、改めて求められています。
<2023年3月31日発行 松林タイムス年次版にも掲載しています。文責 川口 ふじこ>